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筑豊のひとたち

幸せを実感している、シャンソン化粧品’elua(エ・ルア)の脇田法子さん

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小学校にあがる前年、熊本から新飯塚に引っ越して来た。
「当時の飯塚は炭鉱景気に沸き、公民館には習字やそろばん、ギター、絵画、日本舞踊、大正琴など、いろいろな習い事教室があって、母は私を、自立して生きていける女性に育てるために、いろんな習い事に行かせました」と脇田さんは当時を振り返る。おもに、茶道や華道など日本特有の文化を習ったという。
その縁で京都の池坊短期大学を卒業、母親の仕事であるシャンソン化粧品販売店を継ぐため飯塚に戻り、飯塚信用金庫の担当者の助言で同信用金庫新飯塚店に3年間勤めたあと、家業を継いだ。
「自分の力で生きることをいくら習っても、世の中はそれだけでは生きていけません。今の仕事も、いいお客様を紹介していただくなど、人の力を借りることがとても多いです」。そのために信用と出会いが大切だと脇田さんは言う。
2016年6月に、しんいいづか商店街振興組合の理事長に就任、「組合員さんもさまざまな努力や工夫をしています。それをもっと知ってもらい、成果に結びつけられたら」と話す。

知ってしまったらほったらかしにできない性分で、「いい話や楽しいことは、だれかに伝えたい。当店がそうありたいし、商店街や町ぐるみでやっていることもそうなってほしい」。これからについては、「主婦が余暇を利用して働ける、楽しくてきれいな仕事なので、周囲にどんどん伝えて仲間を増やしたい」と話した。
自分のこれまでを言葉で表すなら? の質問には、「熊本から飯塚に来たことも、いろんな習い事や勉強をさせてもらったことも、選んだ仕事や今の立場も、ラッキーのひと言に尽きます」と答えた。

問い合わせと予約は平日の午前10時から午後6時まで
シャンソン化粧品CEサロン’elua
飯塚市新飯塚17-13 ℡0948-22-2545
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取材を終えて:脇田法子さんといえば、「フラダンスを踊る人」としても周辺住民に知られている。新飯塚商店街で年に数回開催される「ぶらり市」でも、いろんな苦労は胸に秘め、フラの仲間と楽しく踊る。店名’eluaとはハワイの言葉で二番目。母の仕事を継いだ二代目という気持ちを込めている。(川原藤楽空)